かつては「三種の神器」と呼ばれていた冷蔵庫(冷凍庫)も、現在では当たり前のように一般家庭に置かれるようになりました。2005年の段階でも冷蔵庫の普及率は100パーセントとなっていますから、持っていない家の方が圧倒的に少ないといえるでしょう。
そして、冷蔵庫(冷凍庫)の機能もどんどん進化していっています。かつては「冷凍したものはおいしくない」と言われていた食べ物であっても、現在はおいしく食べられるようになってきています。そのなかで、「買いすぎた魚を冷凍しておく」「作り置きした魚料理を冷凍しておく」というライフスタイルを選ぶ人も増えてきたのではないでしょうか。
今回はそんな人のために、「正しい魚の解凍方法」をお伝えします。
基本の解凍方法4つ

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冷凍した魚の解凍方法の代表例は、下記の4つです。
・冷蔵庫での解凍
・氷水での解凍
・電子レンジでの解凍
・流水での解凍
それぞれ解説していきます。
冷蔵庫での解凍
冷凍した魚を冷蔵庫に移して、時間をかけて解凍していく方法です。
冷蔵庫での解凍は意外なほどに時間がかかるもので、「複数枚を重ねて冷凍した状態の魚」の場合、一昼夜が過ぎても完全に解凍しきらないことさえあります。
しかし時間をかけてゆっくり解凍していくため、ドリップが生じにくく、味が落ちにくいという特徴があります。
またこの方法の場合、細菌の繁殖も押さえられるため非常に「衛生的な」解凍となります。
氷水での解凍
冷蔵庫と同じように、時間をかけてゆっくりと解凍していく方法です。特に生で食べたい魚を解凍する場合に適した方法であり、食材に変化が起こりにくいのが特徴です。また、ドリップも生じにくいといえます。
味を重視する場合に使いたい方法ですが、魚を直接氷にあてることは避けなければなりません。必ず、ビニール袋に入れた状態で氷水に入れて解凍していく必要があります。
電子レンジでの解凍
「とにかく時間がない」という場合におすすめなのが、電子レンジでの解凍です。数十秒~数分で解凍ができるため、朝の忙しい時期などに向いているでしょう。
しかし電子レンジでの解凍の場合、微調整ができにくいという問題もあります。また電子レンジの性能や使い方、かける時間によっては、「調理前であるにも関わらず、魚が煮えてしまった」「表面は溶けたけれど、内部はまだ凍っている」という状況に陥りやすいという欠点があります。
電子レンジで解凍する場合は、こまめに魚の状態をチェックしなければなりません。
流水での解凍
「ある程度すばやく、でもできるだけ魚の味を変化させない解凍方法を探している」という場合は、流水での解凍を試みるとよいでしょう。
流水での解凍は、冷蔵庫や氷水を使った解凍方法よりも早く解凍できる方法です。また、電子レンジほど魚にダメージもいきません。
流水で解凍する場合は、
1.ボウルを用意する
2.ビニール袋に入れた魚を、1の中に入れる
3.細く出した水を、2にあてていく
4.必要に応じて、水があたる位置を変える
というやり方がおすすめです。
魚を解凍するときの注意点

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魚の解凍方法の基本を知ったところで、ここからは「魚を解凍するときの注意点」について解説していきましょう。
常温での解凍はおすすめできない
「電子レンジを使うと魚が煮えてしまうし、流水・氷水・冷蔵庫での解凍は時間がかかる」ということで、常温での解凍を考える人もいるかもしれません。
しかし常温での解凍は細菌類の発生を呼び込み、食中毒につながる恐れがあります。また、出したことを忘れて腐敗させてしまう可能性もあります。そのため、基本的には避けるべきです。
下処理はきちんと行う
魚を冷凍する場合は、下処理をきちんと行っておくことが必要です。
買ってきたその日のうちに冷凍することが基本となりますが、その際には、内臓などをしっかり処理しておかなければなりません。また、水分もふき取っておきましょう。
魚に限ったことではありませんが、冷凍するとき・解凍するときは、必ずビニール袋に入れて行います。特に冷凍するときは、ラップ+ビニール袋+密閉容器での保存をおすすめします。
解凍を必要としないものもある
一部の魚の加工品は、解凍を必要としないということも覚えておくとよいでしょう。
あらかじめ水分を処理して作る干物は、解凍のための手順を必要としません。
そのため、冷凍された状態のものをそのまま魚焼きグリルにのせて焼いてしまって構いません。解凍することで逆に味が落ちてしまうので注意しましょう。
神楽饗でも、冷凍した状態で魚をお届けしています(冷蔵でお届けするものもあります)。
しっかりと日持ちする漬け魚の展開は6種類で、単品での注文もギフトセットでの注文も承っています。
なお、ご注文いただいた場合は、焼き方を記した紙を同梱しますから安心です!
▶https://shop.kagurakyo.com/ic
出典:一般社団法人中央調査社「台所・厨房機器の保有率の推移」
https://www.crs.or.jp/backno/old/No607/6071.htm
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鍋谷萌子
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