花が美しく咲き乱れる時期になると、「お花見」に行きたいと思う人も多いのではないでしょうか。
うららかな春の日差しのなかで美しい花を見る楽しみは、昔から多くの人に味わわれてきました。お花見の行事の歴史は非常に古く、奈良時代にまでさかのぼることができるといわれています。この時代は主に「梅の花」を愛でるものでした。これは、当時の日本にとっての「お手本」であった中国の影響だとされています。
時代が流れ平安時代に入ると、「愛でられる花」が梅から桜に変わっていきました。ちなみに桜を「花見」する風習は、嵯峨天皇から始まったとされています。
「花」にまつわる歌も多く誕生してきた日本では、令和の世でもこの「お花見」が楽しまれています。
そしてそんなお花見をより楽しくするものとして、「お花見のお弁当」があります。
お花見にお弁当を作りたい!そのときのポイントとは?
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お花見のときに食べるお弁当は、いつも私たちの心を浮き立たせてくれます。ではこのお花見のときに食べるお弁当を作る場合は、どのような点に気を付けたらよいのでしょうか。
これについて見ていきましょう。
華やかで愛らしいお弁当を作る
お花見のときのお弁当は、単純に「お腹を満たすためのもの」ではありません。お花を愛で、お弁当を愛で、一緒に楽しむものです。そのため、「目で見て楽しめるお弁当」を作る必要があります。
桜の色を思わせるピンクや草の息吹を思わせる緑、そしてこれらと相性の良い黄色などの色彩を意識して、華やかなお弁当を作りましょう。また現在は桜の花の塩漬けなども簡単に手に入るようになっていますから、これらを利用するのもよいものです。
ナマモノなどの扱いには気を付けて
お花見のお弁当に限ったことではありませんが、お弁当は、「作ってからしばらく時間を置いてから食べること」を前提としているものです。また、春は意外なほどに気温が高い日もあり、傷みやすい食材を入れておくと腐ってしまう可能性があります。これを食べてしまうと食中毒などが起きることもあるので、ナマモノの扱いは十分に気を付けなければなりません。
また、気温によってはナマモノを入れることをあきらめる勇気も必要です。
味付けは心持ち濃いめにする
味付けは、心持ち濃いめにしましょう。人は、冷めた料理を食べると「出来立てよりも味が薄いな」と感じるものです。そのため、冷めてから蓋を締めることになるお花見のお弁当は、心持ち濃いめの味付けにすると、食べるときにちょうどよい味わいになります。
また、食べ物は調味料を多く入れることで腐敗しにくくなります。お正月に食べられるおせちの味付けが濃いのもこのためです。
すでに述べたように、お花見の季節のお弁当は意外なほどに傷みやすいものです。調味料を少し多めに入れることは、この「傷みやすさ」をフォローする意味もあります。
お花見のお弁当に入れたい!どんな料理がある?
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ここからは、お花見のお弁当にぴったりの料理について考えていきましょう。
まずは、定番の「卵焼き」が挙げられます。砂糖を入れても良いですし、塩やしょうゆをベースとして作ってもよいでしょう。卵焼きはそのままでもおいしいものですが、「芽吹いた植物」をイメージさせる美しい青菜を入れたり、愛らしいピンク色を出す明太子やたらこを中にまきこんだりしてもきれいなものです。
また、もっと華やかな雰囲気にしたいのであれば、ハート型などにしてもよいでしょう。
ハート型は、卵焼きを斜めにカットして、片方を裏返して切断面同市を合わせれば簡単に作ることができます。また、まきすなどを使って作る方法もあります。
華やかな混ぜご飯は、お花見にぴったりです。
どんなものを入れても良いのですが。お花見の季節ならば、桜エビをメインにしたものが良いでしょう。サクラエビはほのかで美しいピンク色~赤色を持っているかわいらしいエビで、お花見のシーズンにぴったりです。サクラエビと同じように海で育つあさりやわかめを混ぜ込んでもおいしいものです。
また、春を感じさせる植物の代表例として「たけのこ」があります。桜エビはこのたけのことも非常に相性が良いので、一緒に炊き込んで炊き込みご飯にする方法もあります。ご飯の上に木の芽を飾ると、さらに春らしくなります。
あまり暖かくない日ならば、草原を思わせるレタスをサラダにして、その上からバラの花のように巻いた生ハムを置くと楽しいものです。
ただ、前述したように、春は意外と気温が上がりやすい季節です。ナマモノを持っていくのに適さない気温になりそうならば、「煮物」を入れるようにしましょう。煮物も、ニンジンやサツマイモなどの色味があるものを採用すれば地味になりすぎません。お花の形にくりぬいても良いですね。
メインのおかずとしては、やはり「焼き魚」がおすすめです。特にヅケにした魚を焼いた場合は、「傷みにくさ」と「ある程度の味の濃さ」を両立することができます。春らしい色合いのサーモンなどを取り入れれば、お弁当もぐっと華やかになるでしょう。
神楽饗では、お弁当そのものはもちろん、お弁当のメイン食材となる魚も取り扱っています。特にサーモンの麹漬けは、美しいピンク色をしているためお花見のお弁当に向いています。
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鍋谷萌子
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